死ぬのが怖い4歳に、絵本『このあとどうしちゃおう』を買った話

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少し前に「死」という現象の存在に気づいた4歳。
以来、ときどき死を怖がる様子が見られたので、ヨシタケシンスケさんの『このあとどうしちゃおう』という絵本を買いました。

当時3歳、今4歳のうちの子が、どのようにして「死」と向き合おうとしているのか、の、とりあえずの記録です。

死の理解、それは3歳の夏のこと

うちの子が死の存在を知り、おそれるようになったのは、4歳がまだ3歳だったころの話。
昨年の夏のことです。

夫の祖父、当時の3歳にとってはひいじいちゃんが亡くなりました。
死因としての病名はつきましたが、大きくくくれば「もういい歳だったしね」という感じで、もちろん悲しくないわけはないのですが、大人は納得している……というものでした。
お式も、基本的には平和に終えることができました。

3歳はもちろん、お葬式というのがどういうものなのか、理解してはいませんでした。

3歳にとってのひいじいちゃんは、ちょっと遠出(帰省)したとき、つまり年に3〜4回しか会わない、遠くのおじいさん。
という印象です。
ひいじいちゃんのおうちには、夫が小さいときに買ってもらって遊んでいたらしいNゲージが多量にあるので(豪華!)、
それで遊ぶのがいつも楽しみな電車好きの3歳には、「電車の家のおじいちゃん」という印象だったかと思います。
お家も駅徒歩2分、ほぼ駅直結の商店街の中にあって、家を出るとすぐに電車が見られるんです。

お葬式の間は、3歳よりも少しだけ年上で、元気で優しい従兄弟と遊んでいました。
一緒に座って静かにしていられることも、ちょびっとはあったけど
だいたいは別室で絵を買いたり、電車のおもちゃで遊んだり、あとは式場の部屋の外を走ったりしていました。

ここが何をするところか、大人たちがみんな神妙にして何をしているのか、
まぁ、わかるはずもないよね。と、思っていたのでした。

「ひいじいちゃんとお別れだよ」
そう声かけもしましたが、よくわかってはいないだろうけど、それは仕方ないよねぇ。と、思いながらの声かけでした。

お葬式が始まる前に1回だけ、棺の中のひいじいちゃんの顔を覗かせました。
とても綺麗で、
いつも知っているじいちゃんだけど、なんとなくいつもよりイケメンにお化粧してもらって、
生前よりもなお、イキイキとしているような。
しかし絶対に動かない、
知っているけれど違うひいじいちゃんでした。

「綺麗だね、いいお顔だね」
「イケメンだねぇ」
と大人たちが話している一方で、3歳は
「もう見なーい」
と言って、すぐに別室に遊びに帰ってしまいました。

告別式も、お葬式の焼きの行程も全てすんでから
みんなで美味しいお寿司を食べて、
飲める人はお酒も飲んで。

それから夫の実家に寄って少しだけ休憩して、帰ることになりました。

あたりはもう夜。
従兄弟くんと大はしゃぎで遊んでいたし、
その日3歳は昼寝をしていなかったので、それもあってハイテンションで
めちゃくちゃ元気でした。

しかし、車に乗り込んで「じゃあ、また」と
夫方のご両親に挨拶をしている時に、ぽつりと言ったのです。

「ぼくもしむの?」
「みんなもしんじゃう?」

私も、
あとは特に夫のお母さんも、「わぁぁぁぁぁ」ってなりました。

「大丈夫だよー*^^*」
って
夫のお母さんがすぐに言ってくれて、
私も
「大丈夫、みんなだいたい元気だからねー*^^*」
と、答えました。

車が走り出して数分で、疲れていただろう3歳は、すぐに寝付いてしまいました。

死ぬ、という発音すらできない3歳児でしたが
あんなに小さな体と頭で「死」というものを理解しようとし、向き合っていたのだと
なんだかぎゅっとした気持ちになりました。

 

シムのはイヤ

そのことがあってから、しかし3歳が死について触れることは、特にありませんでした。

私などは
「死ぬとかちょうこわいよね……なんか深刻に悩んでたらどうしよう」
「しかし死の恐怖とはあらゆる人間が持つ根本的な恐れであり……」
「死、そして死の恐怖を克服するなど大人であっても、もはやいかなる人類であっても到底不可能なものである」
「そもそも死を恐れることはおそらく健やかに発達している証であり、大人がどうこう心配することはないのでは」
とか、
長らくグダグダと考えていたのですが
(そしてお義母さんからも「さいきんはどうですか?」と心配してもらったりもしたのですが)
子どもはいつも通り、でした。

それで私も
「なぁんだ。大丈夫そう*^^*!」
と、いっときは思ったのですが、残念。
そんな簡単なもんでもありませんでした。

季節がかわり、寒くなってきた頃でしょうか。
4歳になった子が見ていたテレビ番組で、キャラクターの死が扱われるシーンがありました。
そこで4歳は、夏に知った「死」について、あらためてその現象に対する理解を深めたように思います。

死んだらそこで終了であるということ。
やり直せないし、戻らないということ。

「シムのはイヤだなぁ」

寝る前や、保育園からの帰り道。
あの、お別れがあった夏の日の夜道が思い出されるような瞬間に、4歳はそう口にするようになりました。

 

4歳と数ヶ月、に成長して今……

そうして「死」への恐怖を口にするだけだった4歳は、もう少し成長して
最近では、解決策を探すようになりました。

「ぼく、しむのはいやなんだよなぁ」
からの、
「おかあさんもしまないのがいいとおもう」
「どうしたらしまないようになる?」
という、模索への変化です。

先日
「ぼく、しまないようにしたいんだ。どうしたらいいの?」
と問われたとき、私が答えたのは「じゃあ、いっぱいおべんきょうしてみる?」ということでした。

「まだ死なないようにできた人はいないし、どうしたら死なないでいられるのか、わかるようになった人も誰もいないんだよね」
「でも、死なないでいいようにって考えてる人たちは、けっこういるかもしれない」
「いっぱいお勉強すると、発明とかもできるようになるかもしれない。できなくても、いっぱいいろんなアイデアも考えられるかもしれない」

そんなようなことを話したと記憶しています。

4歳は今のところ、お勉強はたぶん、わりと嫌いではないのではないかなと思います。
いえ、勉強とか言えるほどのことは一切してないんですけど
・文字や数字を読めるようになったのも早かったし(3歳になるちょっと前に数字と平仮名コンプ)
・道で見かけるアルファベットは覚えて楽しそうに読んでいるし
・電車に使われている漢字であれば幅広く読めるし
・日本の都道府県パズルは色なし・漢字表記でも1人でできるし(母にはできません4歳すげぇ!)
・絵本を読んでもらうのも大好きで本屋が好きな子なので(これは私ゆずり)
下手に躓かなければ、たぶん、嫌いにはならないかな。という感じです。

というか、私自身が勉強・学問に命を救われたタイプの人間なので
子どもも、もし興味もあるのであれば
いつかそうして子ども自身が助かればいいな……みたいなことを思ったのでした。

4歳からは
「あー、そうねー」
と、あいまいな返事を得ました。

微妙……。

 

しかし、ともかく日々は続くので

少し前、だっておかあさんだから〜をきっかけに
のぶみのヤバみが話題になりましたよね。
ヤバみの情報共有がなされるようになる中で、「一方この作家のこれは……」と、
大変に有用な情報をゲットできることもありました。

そんな中で、思い出しました。

「そういえばヨシタケシンスケさん、家族が死んでからの絵本も描いてたよな」

これです。

ママがおばけになっちゃうやつとは違って、
おそらくは仲良しだっただろう「おじいちゃん」の死を、
主人公の少年がどのように受け入れていくか、という、
……ギャグ?
いや、ギャグじゃないんだけど、基本的に
笑って、笑える絵本です。
笑いっぱなし!
しかし、
死への恐怖や、さみしさ、気持ちがぎゅっとなってたまらないあの感じもちゃんと盛り込みつつ、
しかしほぼ全てのページでくすっと笑える。という。

おいこれすげぇ名作じゃん!
とあらためて思い、財布をフルオープンしました。
買うに決まってる。

おじいちゃんが死んで、部屋を片付けていたとき
ベッドのしたから発掘された、『このあとどうしちゃおう』と書かれたノート。
そのノートの中には、おじいちゃんが書いてきた
「死んだあとにやりたいこと」のプランがつまっていて……
……というお話です。

・死を、どのようなものと理解するか
・どうやって受け止めて生活していくのか
を、くすくす笑いながら考えられる上に、物語はなんと
・自分はこれからの人生をどうやって生きていきたいか
という未来思考の方向で収束します。

「このあとどうしちゃおう」からの、「いま、これからどうしていこう」の本

すごい。
お見事です。

最後のページ、主人公の少年のだらしないおしりがかわいいこと!

買ってきてその夜、さっそく4歳と一緒に読みました。

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上の2つは、4歳が特に気に入っているページの画像です。

この作品は、発売されたとき(奥付を見たら2016年の4月でした)に、すでに本屋で見かけて
児童書コーナーで4歳(当時2歳)と一緒に読んでいるのですが
当時の2歳は無反応。
というか、完全に興味なしでした。

それが今では、楽しんで
自分だったらなににするか
この地獄はつらい!笑
とか話しながら読めるのですから
本当に子どもの成長って……と思います。

子どもってすごい。

 

『このあとどうしちゃおう』を読んでの、4歳の変化と言えば……

正直なところ、特に大きな変化はないと思います。
一見したところでは。

やっぱり
「しまないのがいいよねぇ」
って話しているし(あいかわらず「死ぬ」は「しむ」と発音されます)
「ぼくはしまないようにするからね!」
って言っていたりもします。

日頃からそんな話ばっかりしているわけでは全然ないけど
ときどき、思い出したように出てくる会話です。

死なんて、本当に大人だって簡単に理解して受け入れられることじゃないし
死を理解しているのか
と問われたら、私だって全然「してないです無理ですぷー!」って感じなので、当然です。

怖いのも当然と思います。
人間だもの。

でも、ただ、
死ぬことから逃れることは(少なくとも現状)絶対にできないことで、だからこそ
怖い、意味がわからない、というだけの気持ちを抱いて日々を生きるのは、しんどいです。

自由に考え、想像できることのはばをひろげて
こわくても
4歳の日常の中で、受け止めながら考えて想っていけるものになるためには
たぶん、有用な絵本だったんじゃないかな……と思います。

今月いっぱいで辞めるいまの認可保育所には
『ママがおばけになっちゃった』は
(有名作品だし、たぶん図書係のミスもあって)なんと2冊もあるのですが
『このあとどうしちゃおう』はまだ1冊もなかったので
リクエストして、保育園の図書コーナーにも置いておいてあげられたらよかったな……など思いました。

『なつみはなんにでもなれる』は私がリクエストして、通ったのですでに買ってもらっています。

『もうぬげない』とか『りんごかもしれない』とかもあったのにな。

 

ぬかった。

『このあとどうしちゃおう』
名作なので、未読の方はぜひ、どっかで読んでみてください。

もし、お子さんが
ご家族や友人など親しい人の死に触れることがある・あった際は
夜眠る前のひとときに開けるよう、お手元に1冊あると心強いのかな。とも思います。

以上です。

 

<<今日のtips>>

4歳の死への恐怖には『このあとどうしちゃおう』はオススメかも!

 

お読みいただき、ありがとうございました*^^*

 

やまママ

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書いている人;やまママ
yamamamatips

川越の近所に住むフリーランス&書店員。若い人たちに性教育などする仕事をしていました。
通勤電車スキーな卵アレルギー持ち幼児を育てつつ、ゆるワーキングマザー生活を満喫中。

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