アニメ『91Days』を見たのですが最高でした(後半ネタバレ込み感想)

91days フリーランス幼稚園ママの生活
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アマプラで全話無料で観られます『91Days』を観ました。
とっても地味な作品なのですが、ものすごい名作、最高にすきすき大好きな作品だったので、ちょっと耐えきれなくて書いています。

 

『91Days』概要

いわゆるマフィアもの。
幼い頃に家族を殺され、その後故郷を離れ死んだように孤独を生きてきた少年のもとに、一通の手紙が届きます。
手紙は「父親の親友」を名乗る人物からのもの。
そこには、少年の家族を殺した者たちの名が記されていました。
少年は生きるために復讐を決め、7年ぶりに故郷へと帰還します。
『91Days』は
少年が「兄弟」と呼び合った親友と再会し、すべてを終わらせるまでの91日間を綴った物語です。

公式サイトはこちら。

91Days
新作オリジナルアニメーション「91Days」。2016年7月よりMBSほかアニメイズム枠にて放送開始。

『BANANA FISH』観終わるとおすすめされるとか聞きますので、『BANANA FISH』好きな人にはいいのかも。
(はい、私も大好きです)

あとは『ジョーカー・ゲーム』『ACCA13区監察課』など好きな人も、多く好む作品だそうです。
(はい、『ACCA13区監察課』は私も大好きです ジョカゲは未履修です)

個人的には韓国映画の『新しき世界』を思い出したりしました。
『新しき世界』に悶えた人たち、好きな人多いんじゃないかなって思っています。

で、大事なことなのですが
あのね、『91Days』はアマゾンプライムで、全話無料で観られます。
いいから観てくれ。

ノベライズもあります。
文章力(?)に関して賛否両論あるけど、個人的には100%許容範囲内でした。読みやすいよ!
『91Days』、アニメだけで100%パーフェクトに物語が語られつくられているのですが、ノベライズを読むと150%楽しめるという仕様です。
たしかにアニメでは削った方がいい、しかし読めば「うがぁわぁぁっ、こういうことだったのね!」となる諸々が書かれています。

私は読んでよかったです。というか、めちゃくちゃよかった。
はぁ……。
アニメ観て、ノベライズ読んで、またアニメ観たくなります。

では、以下から、言葉になりきれない感想たちです。
ネタバレ、というか
『91Days』をすでに観ている(読んでいる)という前提で書いておりますので、ご注意を。

 

『91Days』感想

たいへんにしんどい。
しかし完璧。パーフェクトにすばらしい物語でしたね。
解釈・想像の幅をもたせつつも、「ここで終わり」ということがこれ以上なく明確に描かれているという、完成された作品としてのレベルがめっちゃくっちゃ高い作品と思いました。

マフィア・893ものは大好物なので、そのひいき目もあるかもしれません。
いや、いやでも
好きだからこそ半端なものはちょっと無理っていうか、そういうところもあるので、うん、やっぱりすごい作品だったんだろうなーと思います。

ラスト、引き金の行方

アヴィリオは殺されたのかどうか、ご意見われていらっしゃいますが
(ここは十人十色が正しい場面と思うのですが)
私は「殺された」と思っている派です。

7年前は、目をつぶってしまって殺せなかった。
今度は、つぶっていた目をしっかりとあけて、しっかりとやった。のだと思います。

ネロが直接は手を下してはいないと知って、しかし復讐の気持ちが鈍らないよう、アヴィリオがネロに「今なら殺せるだろ」と声をかけるシーンがあります。

殺せたのだろうな、と、思っています。

 

ネロは、なぜ撃ったのか

7年前に撃たなかったのがよくなかったのだと、わかってしまったので。

アヴィリオは、そもそも「生きたい」人です。
生きたいから逃げ、
生きたいから、死んだように何もない空っぽになっても7年もの間、生命維持活動を続け、
生きるために復讐を決めます。
復讐をするために生きているのではなく、「復讐しないと生きていられない」のです。

そうして、復讐を終え家族の死に報いたら「生き直せる」と、信じていたのでした。
が、
そんなことはないと知ってしまった。
きっとアヴィリオ本人にも本当はわかってて、でも生きたいから気づいていないふりをして、しかし、成してしまったから気づいてしまった。

だからあの焚き火のシーンで、振り絞るように叫んだのだと思います。

ネロがぶつけたから、ちゃんと反発して、やっと剥き出しにして泣いて叫んで、はじめてアヴィリオが年相応の顔つきを見せたあのシーン、最高でしたね。

それでネロは、「7年前に撃たなかったのがよくなかった」と心底理解してしまったのだと思います。
自分がアヴィリオを追いやってしまった人生・生きかた・生存の形が、どれほどの苦しみに満ちたものだったのか。

先に手を出したのはネロたちで、
しかしマジで最高にすごい壊滅状態にさせてしまったし(アヴィリオは本当にあっぱれ! 見事! ですね*^^*)、ネロはネロでファミリーの報復をしなければならなくもなっている。
復讐に憤ることも、許すことも、できない。
という立場であることに、気づいてしまったのだと思います。

なので
焚き火のあのシーンでネロは、この旅の終着点でアヴィリオを殺す。と、決めたのだと思っています。

ネロがアヴィリオを撃たない未来はあり得たか?

終着の海辺でのネロの独白への、アヴィリオの返し如何によっては、あり得たとは思います。
あり得たというか、可能性が0とは言い切ることまではできないかな。くらいの。

ネロのあのセリフは、アヴィリオがコルテオに向けた「復讐はまだ終わっていない」的なあの言葉と同じようなものなのだろうと思います。

「成すべきこと」を成せるよう、自分を鼓舞するような。自分に言い聞かせるような。

それに応えたアヴィリオの言葉があれであったというのは、最高の”両想い”な回答だなと思いました。

7年前、ネロは「この子どもを殺したくない(殺せない)」という躊躇いがあって、殺せず、この惨事に至りました。
「殺したくない」と言ったあの日の自分と同じような心境であった、だからできなかった、と伝えてくれたアヴィリオを殺すことは、7年前の甘かった自分を殺すことにも近いのかもしれません。

 

アヴィリオはマフィアのネロに惚れたし、ネロは復讐者のアヴィリオに惚れた

ネロが言った「ただ生きるだけ」という言葉。
ネロはこの言葉を、
マフィアとして「すべてがむだことの虚しいマフィアの人生を、それでもただ生きる」という風にも言えるし、
ただの個人として「マフィアも復讐者もなにもない、ただおれとお前、食って寝て生きていくだけだ」とも言える状況だったと思います。

当然、私は前者だと思ってはいるのですが、まだ揺らぐ余地はあったのでは、と。
だからここでのアヴィリオの返しによっては、違う結末もありえたのかなと。

でもアヴィリオ、ネロを「殺したくなかった」と言ったんですよね。

アヴィリオが殺したくないと言ったネロは、マフィアのネロです。
アヴィリオはネロのマフィアとしての生を肯定した。
だからネロは、アヴィリオが好意と信頼を寄せてくれたマフィアとしての自分を選び、もう揺るがなかった。

と、同時に。

アヴィリオが「お前を殺したくなかった」と言ったとき、ネロは思ったはずなのです。
7年前、おれもそう思った。
そして今も、おれだってお前を殺したいわけではない。と。

ネロはアヴィリオに、何度も尋ねます。「なぜ俺を殺さなかった?」と。
これってネロにブーメランしてくるセリフなんですよね。
ネロにとってアヴィリオは殺すべき相手だし、いつだって殺せる状況にあった。
でも、ネロはアヴィリオを殺さなかった。

なぜ殺さなかったのか。
殺したくなかったからですね。

ネロもまたアヴィリオに、好意と信頼を寄せていた。

好意も信頼も、ちゃんと双方向のものだったのですね。
91日間で、2人の間には、育ち築かれていたものがあった。

アヴィリオの復讐は、ネロが「大事なものを全て失う」ことで完成するものです。

ネロは、自らの手で自分の「最後に残った大事なもの」であるアヴィリオを殺すことで、アヴィリオの復讐を成し遂げました。
これってつまり、復讐者としてのアヴィリオの肯定だと思うのですね。

7年前にはじまって、今この時に至るまでのアヴィリオの生涯の肯定。

マフィアとしてのネロを殺したくなかったアヴィリオの願いは叶い、
「許す権利はない」中で、復讐者であったこと込みでアヴィリオを尊重したくもあったネロの願いも叶った。

両想いで、両方の願いが叶った結果が、あれだったのだろうと思います。
なんというハッピーエンド……!

 

助手席のパイン缶

アヴィリオの置き土産、と小説版に書かれてしました。

ネロの笑顔は
「楽しかったな」「おれもそう遠くないうちに行くだろうけどな」
くらいの感じと思います。

ネロはきっと、死ぬまで生きたのだと思います。
アヴィリオが生きた地獄の苦しみ、耐えられないような無と空虚の日々を、しかしきっと押しつぶされきってしまうことはなく。
なにせパイン缶が残ってしまったので。

 

物語は復讐を否定する、しかしアヴィリオの”兄弟”は彼の復讐を肯定した。

これが『91Days』のおもしろいところだなって。

「復讐なんて虚しいだけだ」を、ここまで完璧に「虚しい、本当に虚しい、最悪だ」って説得力持たせて描いてくれるの、すごいことだなと思います。

一方で
その虚しさを、望んでアヴィリオの”兄弟”になったネロもコルテオも、肯定しているというのがすごいな、と思いました。

ネロが”復讐者としてのアヴィリオ”を肯定した、というのは上述しました。

なので、今度はコルテオの話。

コルテオは最初、アヴィリオの復讐に否定的で、でもアヴィリオが揺らいで不安定になって危なっかしい気がする、っていうかマフィアの世界やっぱめっちゃ危ないから早く足洗おうぜって思ったら「さっさと復讐しようぜ」って言い出したりします。

アヴィリオが大事だから、それ以外はどうでもいい、と思ってるから、こういう感じだったのですが、つまりアヴィリオにとっての復讐が「生きるために必要」だということを、まだ理解しきれていなかったわけですね。

しかし、アヴィリオがかつて生きていた場所、その部屋の
生活感のなさ、無造作に積まれたままの見知らぬ人らの財布、などなどを見て、思い知ったことと思うのです。
復讐という手段を見つけるまでのアヴィリオが、すでに半分死んでいたこと。
人間らしい様子で生きる、ということをするために、「復讐」がすでにアヴィリオの命に分かちがたく繋がってしまっているということ。

一度も行ったことのない「お気に入りの場所」って、あれ、すごいですよね。
特別すぎて、大切すぎて、7年間一度も足を運べなかった場所。
そこに、アヴィリオがコルテオを連れてきてくれたこと。

そこは、兄弟と行きたいとアヴィリオが願っていた場所でした。

コルテオはだから、アヴィリオが復讐を手放せない、ということを受け入れるに至りました。
だからあの部屋で、待つ。と決めたのですね。一度は。
「自分の酒さえなければ、こんなことにはならなかった」という気持ちももちろんあるから、アヴィリオが成し遂げて戻ってきたら、今度こそ一緒に本当に生きようと決めて、酒を捨てたりもするけれど。

アヴィリオは戻ってくると言ったけれど、きっと戻ってくるつもりなどないということを、コルテオは知っていたと思います。
それでも、希望と可能性にかけたのでしょう。

まぁ、ダメでしたけど。

アヴィリオの件で、無実の証明のために殺されようと決めて帰ってきたときのコルテオは、ヴィンセントがアヴィリオの凶弾を受けようと決めた時の心地と近かったことと思います。

自分の命に使い道があり、それで愛する家族を守る。ということへの、誇りと安心のある諦観。
ヴィンセントのそれは粉々にされましたが、コルテオのそれは叶い、守られました。

しなければコルテオは無駄死にになっていまう、だからしなければならないとわかっていて、自分を少しでも奮い立たせ納得させるために「復讐はまだ終わっていない」と口にするアヴィリオ、あのシーンは最高にしんどかったですね。「なぜ戻ってきた」って2回も言ってたし。
それを穏やかに受けとるコルテオ……。

家族のための復讐なのに、なぜ”兄弟”を自分は殺そうとしているのだろうかと、アヴィリオは思っていたことと思います。

そんなアヴィリオにコルテオは、だって俺たちは兄弟だから、という言葉を向けます。
アヴィリオとコルテオは兄弟だから、
「アヴィリオが家族のためにする復讐は、ぼくにとってもするべき復讐だよ」
「兄弟なんだから、君の家族は僕の家族。そうだろう?」
と、そんな風に言っているように見えました。

ネロもラスト、アヴィリオの復讐を肯定しましたが、
コルテオもこうして、アヴィリオが復讐することを肯定しているのですね。
2人とも、心の底からの肯定をアヴィリオに送っている。

歪んでるけど、これって
アヴィリオの生、人生そのものの肯定なんですよね。

兄弟ですものね……。

コルテオを殺したアヴィリオは「そう遠くないうちに俺もそっちに行く」と考えます。
アヴィリオを殺したネロも、きっと「そう遠くないうちに俺もそっちにいくだろうなぁ」と考えていたことだろうと思います。

兄弟……。

 

アヴィリオはモッテモテ

コルテオはアヴィリオと「兄弟だ」と伝え、伝えた通り、兄弟であろうとしました。
もちろん、アヴィリオもコルテオのことをとても大事に思っていて、すれ違うのですが。

アヴィリオがそうしてしっかり思われ、愛されていたこと、とても嬉しいなと思ったりもしました。
アヴィリオからコルテオへの愛は、本当にわかりにくくて、コルテオを深く傷つけもしてしまったけれど……。

ネロもネロで、まぁかわいかったですね。
アヴィリオに「兄弟だ」と言われて、実際に救われちゃったりもして、そうしてアヴィリオがコルテオの件で抜け殻になれば「生きがいを与えてやる」とか言い出す。
心底から大事に思っていたんですね。
兄弟であろうと、本当にしていた。

よかったね、アヴィリオ。ネロかわいい。

なおアヴィリオに関しては
まず親友の彼を殺してからは、その親友の彼のように「物怖じせず不遜な物言いも平気でする」ポジにおさまり(まぁこれは本人のただの性格かもしれませんが)、
弟を殺させてからは「おれが兄弟になる」みたいなこと言い出して弟ポジにおさまり、
ひゃぁ〜〜〜うまいなぁ〜〜〜と思っていました。

コルテオが頭いいのはもちろんとして、
アヴィリオがコルテオの頭の良さに関心し信頼するばかりで、自分のことをそうとは全く思っていないの、不思議だなって思いました。
まぁ、それだけコルテオへの信頼度が高いってことですね。

1話でしっっっかりそこんとこ、描かれてますしね。
あれとうとい……。

コルテオのためにひとり家を出たアヴィリオも、いやしかし、あんな状況でしっかり思考ができていてすごいです。

1話は宝庫ですね……。

 

はぁ。
書きたいこと書きました。

以上です。

 

<<今日のtips>>

諸行無常の響きあり。すべては無駄こと。
爆エモを内包した特大の虚無を抱えるはめにはなりますが、ぜひみんなアニメ『91Days』を観てくれ!!!!

書いている人;やまママ
yamamamatips

川越の近所に住むフリーランス&書店員。若い人たちに性教育などする仕事をしていました。
通勤電車スキーな卵アレルギー持ち幼児を育てつつ、ゆるワーキングマザー生活を満喫中。

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やまママtips

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